36 大浜おおはま公園こうえん・そてつ山

 前回と同じ大浜公園です。今回は、日本一のものをしょうかいしましょう。日本一といっても日本一ひくいのです。 大浜公園内にある「そてつ山」です。

 この山は、わが国の正式せいしき地図ちずにもきっちりとのっています。国土こくど地理院ちりいんが作った二万五千分の一の地図に表されており、この山のちょうじょうには「一等いっとう三角点さんかくてん」がおかれているからです。三角点というのは、わが国のある地域ちいきの高さや位置いちがどれだけかをはかるもとになる点です。地図を作るためにはなくてはならない点です。一等三角点は、三角点のなかでも一番もとになる点なので大事なのです。それがこのそてつ山におかれているのです。

 では、このそてつ山の高さはどれだけなのでしょうか。高さはわずか6.96メートルなのです。大浜公園ができたときに、大阪おおさかわんをながめるためにつくられたようです。山の上にはその名前の通り「そてつ」がえられており、山口ざんぐちも二か所つくられています。ちょっと山に行ってきましたと、このそてつ山にのぼってみるのもいいですね。山の上からは、むかしのようにはいきませんが、いくらかながめはちがうでしょう。

 また、この山のすそ近くには一つの石碑せきひが立っています。むずかしい字で「擁護璽ようごじ」と書かれています。この石碑には、安政あんせい元(1854)年6月14日にはげしい地震じしんがあったことや、11月4日、5日とつづいて東海とうかい地震じしんや南海地震がおこり、大きな津波つなみがきて多くの船がながされたりはしが8っつもくずれたりしたこと、家がたくさんつぶれたけれど人々は神社などにひなんをして死んだ人はいなかったこと、そして、つよい地震のときには船で川にひなんしてはならないことなどが書れています。

 堺でも、地震のときにのちを守るためにどうすればいいのかをむかしの人はこのように石碑に残してれているのです。

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