46 桜井さくらい神社じんじゃ

桜井神社

 前回の高倉寺たかくらでらから泉ヶ丘駅いずみがおかえきの方にもどり、泉北せんぼく一号いちごう線沿せんぞいをとが美木みき方向に歩きます。豊田とよだみなみの信号を左にがって「片蔵かたくら」のバスていをこえて左に曲がると桜井神社です。

 いつこの神社がつくられたかははっきりしませんが、地元の桜井さくらいそん一族いちぞくがその祖先そせんである竹内宿彌たけうちのすくねのみことをおまつりしたことにはじまるとされています。そして、推古すいこ五(597)年に八幡宮はちまんぐうをいっしょにされ上神谷にわだに総氏神そううじがみとなって、おうじん天皇、仲哀ちゅうあい天皇、じんぐう皇后こうごうをおまつりするようになりました。

桜井神社拝殿

 この神社が堺市にとって大きなことは、ただ一つの国宝の建物たてものがあることです。それは拝殿はいでんといわれるもので、この神社におまつりしている神様をおがむ建物のことです。写真がそれです。初もうでなどで、どこの神社に行っても拝む場所は拝殿なんですが、ここの拝殿は真ん中があいています。り拝殿という様式ようしきのもので、鎌倉かまくら時代じだい(1192~1333年)の前半に建てられたものだと考えられています。真ん中のあいているところは「うまみち」という土間どま(土をかためたところ)の通りぬけになっています。どっしりとした屋根をかえるまたという木で受け、それを大きなはりで支えて四本の柱にかれている形式の建築けんちくです。

割拝殿馬道

 また、この神社には、鉢ヶ峯はちがみねくに神社じんじゃにまつられていたいしどうろうと神像しんぞうぞんされています。

 この神社では、毎年10月の第1日曜日に奉納ほうのうされる「こおどり」が行われています。これは国選択せんたく大阪府おおさかふ無形むけい文化ぶんかざいになっている雨ごいのおどりです。ヒメコとよばれるよけの紙の花をさして竹かごをせおった2人のおにや、ぼうを持った2人の天狗てんぐたちなど、17人のおどり手たちが、道歌を歌いながら桜井神社に奉納にやってくるのです。

 

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です